キャンプ道具は防災グッズとしても役に立つという言葉。梅雨で雨の多い季節になったことで、ふと、2019年に発生した台風19号による多摩川氾濫を思い出しました。大雨による多摩川氾濫を経験し、その時の避難で持って行ったキャンプ道具はなんだったか、当時を振り返りながら、キャンプ道具と防災グッズについて考えてみようと思います。
2019年に発生した台風19号
2019年10月12日から13日かけて台風19号による大雨の影響で多摩川が氾濫し、東急二子玉川駅周辺では道路が40cm冠水しました。
多摩川周辺の多くの家で浸水被害が発生し、水没した車(ハイブリッド車)が何日にも渡ってレッカー車で運ばれていきました。河川の氾濫や家屋の浸水を身近で経験したのは人生で初めてでした。
避難行動
2019年10月12日、朝からかなり激しく雨が降っていました。台風本番は12日夜中ということでしたが、午前中には多摩川の河川敷まで増水していました。
2019年10月12日 AM10時30分頃の多摩川。
河川敷までの増水を見たことは初めてではありませんが、台風本番を迎える前にもかかわらず、河川敷まで増水していることに恐怖を感じたことを覚えています。
2019年10月12日 PM14時45分頃の多摩川
午前中に多摩川の増水を見て、午後には近くの実家に避難することを決めました。台風本番で雨風が強くなってからでは身動きが取りづらくなると思い、早めに避難することにしました。
車に積んだ荷物は何か。
お昼ごはんを食べて、車に荷物を積み始めました。
まずはお金関係と会社関係のものから整理。
- 通帳、印鑑
- 会社のパソコン
- 着替え
(免許証や健康保険証などは財布の中にある。)
次にもし避難所生活になった場合のことを考えて積み込みしたもの。
- 寝袋
- コット(ヘリノックス)
- シングルバーナーとクッカーとOD缶
- ベッドライト
- ポータブルバッテリー
車に常時積んであるもの。
- 椅子
- テーブル
- 小さいタープとポール など
今回は近くの実家への避難であり、多摩川が氾濫して家が流されてしまっても寝る場所はある(実家)という前提だったので、このくらいを積み込みました。ただ、このくらいと言っても何を持っていったらいいのかすごく悩みました。早く避難した方がいいのではという焦りと、色々な想定を考えて何を持っていくべきかという優先順位の整理が難しかったです。
キャンプ道具は防災グッズなのか?
実際に避難生活をイメージして、これは持っていこうと思ったキャンプ道具はこちら。
1位:コット(ヘリノックス)
もし、避難所で一晩過ごすことになった場合、コットがあれば硬い床の上でも寝ることができそう。そしてコンパクトに収納できるので持ち運びも簡単。
2位:寝袋
寝袋があれば、車の中でも寝ることができます。
モンベル mont-bell アルパイン バロウバッグ #1
3位:ヘッドライト
懐中電灯やランタンよりコンパクトで頭につけてハンズフリーな状態を作ったり、手元だけを明るく照らすにはヘッドライトの方が扱いやすいです。
番外編:車
台風や大雨のような予測可能な災害の場合は、予め計画を立てて避難することができます。その場合、車の中で足を伸ばして寝ることができる車(ランクル)はキャンプギアの中では最も防災という観点で役に立つと思います。
まとめ
いつ、大災害に遭遇するかは誰にも分からないのですが、「備える」という事は大事だと思います。自分の住んでいる場所が浸水被害や土砂災害の危険エリアなのかどうかは自治体が発行しているハザードマップで確認できます。もし、浸水被害エリアであれば台風や大雨の被害が予測されるときには早めに避難をしたり、車を高台に移動させたりといった対策を取り、被害を最小限に抑えることができます。
避難する際にコンパクトに収納できるキャンプ道具は役に立つと思いましたが、大型のテントや焚火台、ランタン、ツーバーナー、調理器具などは嵩張って持っていく事はできないと思いました。
台風通過後の被害
奥に見えているのは武蔵小杉のタワーマンション。
富士山が見えています。
河川敷は流されきた草木と泥だらけ。
ラグビーのゴールは倒れて折れてしまってました。
杭が斜めになってました。